2.ゴム工業

 タイヤ等のゴム製品(ジエン系ゴムに限りますが)の中にもワックスが入っています。ワックスは石油ワックスなのですが、オゾン劣化(亀裂老化)防止剤として使用されているものです。もしワックスを添加していないジエン系ゴムのタイヤ(自動車用タイヤは全てこれですが)があるとしたら、数ヶ月もしない内に表面に細かいひび割れが発生することでしょう。 ゴム中に数パーセント配合されたワックスは、ゴム内部より表面にブルーム(吹き出 し)して薄い保護膜となり大気中のオゾンとゴムの接触を防ぐ役割を果たします。石油ワックスは炭素数20から80程度までの炭化水素の混合物ですが、オゾ ン亀裂防止効果を発揮する成分は温度によって異なります。(例えば単素数40の n-パラフィンは温度50℃前後でのみオゾン亀裂防止効果を持ち、炭素数30および32は40℃前後でのみオゾン亀裂防止効果を持つ。)その反面、ワックスを配合することによって生じるゴム表面の白化および茶化を抑えなければならないので、これらすべてをクリアーするゴム老化防止ワックス(ゴム老防ワックス)は微妙な組成のバランスが求められます。 すなわち全温度領域に効果的なゴム老防ワックスは幅広い炭素数分布を有する必要がありますし、ゴム表面の白化および茶化を低減するにはイソパラフィンを添加しなければなりません。


こんなところにも