9.包装材(ワックスペーパー、ラミネート紙、耐水段ボール、紙コップ、感熱ラベル、感熱キャップ)


 ワックスの包装材としての利用は前世紀に比べれば減少していますが、@ワックスペーパー(蝋紙)、Aアルミ箔や紙等のラミネート、B耐水段ボール、C紙コップ、D感熱ラベル・キャップ等が上げられます。
 以下詳細を説明します。

@ワックスペーパー(蝋紙)
 
紙にワックスを塗布して作られた加工紙で、主として食品の包材に使用されます。ワックスは加熱溶融すると低粘度の液体となり紙に良く浸透します。普通は加熱ロールで塗工しますが、こうすることで紙の耐水性、耐油脂性、防湿性、剛性が向上し、また粘着物の離型性も良くなります。実用例としてキャラメル包装紙、サンドウイッチ包装紙、クッキングペーパー、タバコ包装紙等があります。詳細はワックス紙のmakerである東京加工紙のホームページを参照して下さい。 この用途は安価な樹脂フィルムと競合していますが、生分解性を有している為、環境に優しい包材として広く使用されています。

Aラミネート紙(積層紙)
 石油ワックスの一種マイクロクリスタリンワックスは常温でも粘着性を持っているため、例えば紙とアルミ箔、紙と樹脂フィルム等の積層体の接着剤として使用されます。例えばアルミ箔と紙をワックスで積層させたものはアルミ箔の特徴の他、紙の扱い易さと極めて高い防湿性を有する為、湿度を嫌うお菓子(チュウインガム、ビスケット等)の包装材として使用されています。

B耐水段ボール
 水に弱い段ボールケースに耐水性を付与したいわゆる”耐水段ボールケース”は秋刀魚・さば等の冷凍貯蔵用や表面に露点を結び易いビールや野菜の冷蔵輸送用に利用されています。

 この耐水段ボールは2000年以前はパラフィンワックスを使用したものがほとんどでしたが、使用済みのケースを古紙として再利用する場合、多少の問題が出るため他の撥水塗工剤に徐々に置き換えられて行きました。しかし古紙回収に影響が出難い特殊なワックスが開発されたことでこの流れが止まり、今現在でもワックスを使用した耐水段ボールは使用され続けております。

C紙コップ 
 最近ではポリエチレンラミネート紙に変わってしまいましたが、2010年以前にはパラフィンワックスをコーテングした紙コップがハンバーガーショップ、テーマ−パーク、野球場等で数多く見ることが出来ました。
 このコップは紙を接着剤でコップ状に組み立ててから、加熱した液状ワックスをスプレーすることにより塗工するもので、使用後は紙くずとして扱える利便性を持っていました。しかしホットな飲料には不向きで、残念ながらポリラミ紙の紙コップに置き換えられてしまいました。

D感熱ラベル・キャップ
 乳酸菌飲料の小型容器はアルミ箔のキャップで密封されています。このキャップの裏側には感熱接着剤(熱を加えて接着させるもの。常温では接着性は全く無い)が塗布されています。この接着剤はホットメルト接着剤と呼ばれるもので、主成分の一つとしてワックスが使われています。
またキャップだけではなく感熱ラベルもホットメルト接着剤が使われています。
これらホットメルト接着剤を使用したキャップやラベルは感圧ラベルと異なり離型紙が不要な為、無駄が無く従ってランニングコストを下げることが可能です。


こんなところにも